2017年7月27日木曜日

音色と時間情報

音色と時間情報を優先に再生音を整えたいのですが、実のところ素人のフルレンジユニットによる自作SPレベルでは、かなり難易度が高いのです。

音色に関しては、市販ユニットの依存度が高いので個性重視になりやすく、時間情報に関しては、低域欲しさに共振の利用度の高い方式を選びがちで、これでは結果的にフルレンジの本当の良さを生かせません。

昔々の私は、小口径フルレンジユニットで、いかにして低域の伸びと量感を確保するかということを優先にSPの設計を考えていましたが、生録音経験以後は、無理に低域を伸ばすことはNGと、ハッキリ認識させられました。

そもそもユニットの音色の個性が強いと、楽器が別物に変わってしまうことになりますし、また、時間情報が狂ってしまうと、音色も音場も正しく表れてくれません。

生録音をやってきたからこそ、今この様な考えに至ったわけですが、それ以前は再生音の音色は個人的な好みだけで選んでいましたし、時間情報もユニットの振幅で出せる帯域だけの限定的なもので、音作りにしても原音度外視の嗜好に合いさえすれば満足というものでした。しかしそのような再生音では、You Tubeにアップしたような生録音源は、決して正しく鳴る事が無いという厳しい事実を知ってしまったのです。

生録音を経験し、音色と時間情報の重要性を強く認識したことで、自作SPに対する考え方も変わったといえます。

嗜好の音は正しい音とは別口で楽しむことができますが、正しい音の理解は、嗜好の自作SP以外の勉強と経験が必要です。
生録音は、その最も有効な手段と考えています。

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