2017年11月30日木曜日

先ずは音聴き名人を目指す(過去の自分にアドバイス)

オーディオを趣味にすると、装置や装置以外の知識がある程度必要となりますが、最も必要なのはユーザー自身が行う最終的な音の確認と判断のスキルです。今後は技術の進歩でAIが担うかもしれませんが??

何かのパーツを変えて音が変わるというのは耳(脳)で感じ取るわけですが、では感じ取った音をどのように判断すればいいのでしょう?

例えば比較試聴で、一方は細かな音がたくさんハッキリと聴こえる、もう一方は聴き取りにくい等の感知ができたとして、問題はどちらの音の出方がより正しいのかの判断です。ここを正確に行えなければ、たんに違いを聴き取っただけに過ぎず、本来は次の段階として、正しき方向を定めて選択する必要があるのです。
オーディオが趣味である以上、良い悪い、好き嫌い等、判断基準も様々ですが、正しい音の方向に振れているか否かの判断を正確に行える人が、音を聴くスキルの高い人といえます。

また例えば仮に、中高域の音が同じで低音が60Hzまで出るSPと40Hzまで出るSPがあったとして、短絡的な比較では、60Hzまでしか出ないSPは、40~60Hz未満の帯域を失っているわけですから、40Hzまで出る方が優れていると判断しますよね。
しかし必ずしもそうとは限らず、60Hzまでしか出ないSPの方が”音を失っていない”場合もあるんです。
日本語の”失う”という言葉は”マイナス”を連想させるので解釈を誤りやすいんです。
”出る”が、そもそも正確性を欠いていれば、それは”失う”と似たり寄ったりの意味になり、ましてや上の帯域とのつながりが悪い、曲のイメージにそぐわない、時間軸が大幅にズレるなど、下手な低音を付けるくらいなら”無い”方が結果的に失うものが少ない場合もあるということです。

これらは大雑把な僅か二例に過ぎませんが、このような判断が正しく行える感覚を身に着けることが、若かりし日の自分には必要だったのです。しかしながら先ずは音聴き名人を目指す”という考え自体、若い時分には全く無かったのでした。
残念!!!
まぁ、現在の私も修行中ですけど…汗。

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