2018年4月9日月曜日

完璧ではないにせよ、音合わせに使えるレベルを確保

You Tube動画の「2018 太鼓」に使用したマイクはAT9943ですが、生の音の姿形を高精度で捉え媒体化してくれました。
惜しむらくはハイレゾではないことですが、それでも生の音色とエネルギー感は、充分オーディオの音合わせに使用できるレベルで収録されています。


ただ、この音源を鳴らし切るのは簡単ではありません。難しいです。でもシステムの音の再現度が高ければ、録音現場の生音にかなり近づくことができます。

無加工の生録音源で、しかもメインの楽器が太鼓ですので、再生側には、まず広大なダイナミックレンジとトランジェントが広い周波数帯域で要求されます。いわゆる運動能力の高さが要求されるわけですが、そもそも基本的な太鼓の音が違っていては意味がありません。ダイナミックレンジとトランジェントだけでは、正しい音かどうかの判断は、残念ながら出来ないのです。ここが録音現場の音を知る者の強みとなります。
ですので、ここで言う音合わせとは、基本的には現場の音を知る私個人限定です(既に正しい音が再現できるシステムを持っていれば、現場の音を聴いていなくても使えるはずです)。


この音源には太鼓の音以外にも、笛や風鈴(のような物)といった中~高音域の楽器も入ってますし、歌声と掛け声と会場のざわつき、小太鼓を叩いた時の公園会場のエコー感などなど、オーディオ的にも面白い要素が満載です。

ところで、録音現場の音を知らないと、どうして音合わせには使えないのか?という疑問がわくと思います。

まずは、先に書いたように生の音そのものも知らなければ、聴こえ方(バランス)の適正値もあやふやです。こうなると、本当(媒体としての)は聴き取りにくい音を、オーディオ装置側で聴き取りやすいように調整してしまったりと、想像力を働かせて演出してしまうことがあるからです。

このように現場の生音を知らなければ、オーディオの音合わせにはほとんど使えないのですが、単純なチェック用として、例えば、音に輪郭を持たせず自然に分離するとか、そのようなことの確認には使用可能かと思います。

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