2020年7月22日水曜日

音を好みで判断してはいけない理由

私が録音した生録音源を、パワード・スタジオモニターSPで聴くと、”正確な方向を向いた音”だと確信が持てるのですが、市販音源を聴くと、「あれ?こんな音だっけ?」と、不安になることがあります。

その理由は明白で、生録音源の場合は現場の生音を聴いているので、その記憶と録音物の音の傾向を加味させて照らし合わせることができますが、市販音源では、どうしてもSP-1000で聴いていた時の音の記憶と照らし合わせてしまうからです。(*生録音源の正確性は検証済みです)

SP-1000では「もっと高域がキラキラしてたはずだが・・」「もっとボーカルがクッキリしていたはずだが・・」「もっと低域が重く沈んだはずだが・・」というように、特にパワード・スタジオモニターSPに、自分の好みではないネガティブ要素を感じた際に不安になるのです。

でもATH-M50xで聴くと、パワード・スタジオモニターSPと同系統の音なので、自分の好みではないとしても、その音で正解なのです。

市販音源だけを用いた、スピーカー”A”と”B”の、好き嫌いで選ぶ聴き比べは、音の真実を教えてくれないということがよく分かります。

音を自分の好みで判断すると、いつまでたっても正しい音には辿り着けませんし、最悪の場合、機器類の評価も見誤る可能性大です!

趣味のオーディオは、自分の好きな音で聴いて構いません。

しかし、本当の意味でのスキルアップは、現象から事実を導き出せるか否かにかかっています。

比較試聴のやり方や音の聴き方が、そのカギを握っています。

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