2021年3月17日水曜日

[4k] 徹音の音20210317 01 ~02



<おまけ>

徹音工房の空気録音はS/Nがいいですね。

ノイズといえばこの楽曲、レコードのスクラッチノイズを思わせる演出があったり、意図してのことか分かりませんが、細かなところで歪んだりで、録音が良いのか悪いのか、頭を悩ませる音源でした。

空気録音からもその辺のことが聴き取れると思いますので、曲の元データを聴いていないと、音が悪いと勘違いしてしまうかもしれません。

全体的な再生も空気録音も、標準値幅を逸脱してしまうと、一気に耳障りのよくない方へ向かいそうで難しさもありました。その辺も聴きどころかと思います。

何だかんだ言っても、私が空気録音にこの楽曲を選んだのは、好みだったって言うのが一番の理由なんですけど・・(笑)。

2 件のコメント:

  1. 今回、YouTube動画の【徹音の音シリーズ】の空気録音に採用した楽曲の紹介です。

    ●YouTube動画:徹音の音202102317 01

    ・アーティスト:Afterlife
    ・アルバム:Metropolitan Lounge
    ・トラック:05 Speck Of Gold (Featuring Cathy Ba

    ●YouTube動画:徹音の音20210317 02

    ・アーティスト:Afterlife
    ・アルバム:Metropolitan Lounge
    ・トラック:06 Miracle (Featuring Neve)

    ●仕様

    ・媒体形式:CD→TetsuOto DAW-ProAudio PC Tower Reference V4 Studio (Revision 4・Prototype)でリッピング→WAV形式
    ・リッピングツール:非公開

    ・再生機器:TetsuOto DAW-ProAudio PC Tower Reference V4 Studio(Revision 4・Prototype)
    ・再生時サンプリング:16Bit-44.1kHz(WAV形式)
    ・再生ツール:非公開

    ・録音機器:TetsuOto DAW-ProAudio PC Tower Reference V4 Studio (Revision 4・Prototype)
    ・録音時サンプリング:24Bit-192kHz(BWF形式)
    ・録音編集ツール:非公開

    ※BWF形式とは、プロ向け環境で使用するWAV形式の拡張形式です。
    ※ご視聴の際、ヘッドフォンでお聴き下さい。
    ※著作権絡みでブロックされる場合があり、その為に再生が出来ない等が発生するかも知れませんが、その場合は状況次第で速やかに楽曲の変更、差し替えを行う場合があります。

    ---------------------------------------------
    徹音のボヤキ

    前回の徹音のボヤキは「位相狂い」についてお話しをさせて頂きました。

    特に隠れ位相狂いは、空気録音をするとハッキリと露呈して来るもので、それは違和感となって聞こえます。またその事は高価なハンディ・レコーダーを使わなくとも分かると言う事実もお伝えしました。

    今回のお題は、マイクロフォンの「ポン置き」です。

    空気録音をする際のマイクロフォンの設置状態を表現する言葉の一つですが、
    この言葉には二通りの意味があると思っています。

    1.何遍もマイキングを繰り返した上でのポン置き
    2.ただの放置状態でのポン置き

    今回のKO球氏のブログ記事では、徹音工房スタジオの空気録音とKO球氏の空気録音を張り付けて、聴き比べがやりやすくなっています。

    KO球氏の録音機材は、古参機種とも言えるLS-20Mに外部マイクロフォンを追加したもので、しかも「外部マイクロフォンは”ポン置き”ですよ」と言うではありませんか?!
    しかしKO球氏のブログを遡って記事を読めば、マイキングがガッツリ行われている様子が書かれています。
    繰り返されるマイキングの回数は、優に100回を超え、何テイクやれば納得出来るのか?と言うレベルです。
    徹音が特に注目して聴いている点は、「ポン置きで空気録音しましたが、低音が録れません」ではなく、きちんと録れていて、尚且つ位相も整っている事なんです。
    これはKO球氏のマイキングが”1”であることの証明にもなるでしょう。

    また、KO球氏によるリスニングポイントでの”ポン置き空気録音”からは、新調したパワード・スタジオモニターSPのエージングの進捗状況や部屋の調整具合もあからさまに聴こえて来ることから、きっと実音を逸脱しないありのままの状態が収録されているのだと思います。

    ここでもう一つ、この「ありのまま」にも二通りの意味があると思います。

    a,リスニングポイントで空気録音した音が、実音の聴感に近い状態で、ほぼ一致する。
    b,実音の聴感は無視して、ただ単にレコーダー任せでリスニングポイントで空気録音する。


    徹音工房スタジオの空気録音のマイキングは、スタジオのエンジニアさんが立ち会って、調整をしましたので、当然”a”にあてはまります。

    KO球氏と徹音工房の空気録音は、徹底したマイキングが肝となり、「ただの放置状態でのポン置き」ではないからこそ、”a”の「ありのまま」に近い状態で収録できるのです。



    機材に費用をどれだけ投資するのかは、人それぞれの考え方ではありますが、マイキングはスキルの問題です。

    「録音を制する者は、正しい音を制する事が出来る」と言う言葉を、現場(スタジオ)でよく聞かされるのですが、録音スキルをアップさせると、正しい音の聴き分け精度も上がるということをも意味します。

    録音スキルは、生録音ほどではないかもしれませんが、空気録音を行うことでも磨けるスキルです。録音スキルは音聴きのスキルに直結していますから、よく素人の音キチマニアが自慢の為にやる不公平なブラインドテストで、知ったかで音判定するよりも、公平な音判断が出来るようになります。

    徹音工房の場合、空気録音以前に、スタジオのエンジニアさんの協力のもと、アーティストさんに演奏して貰い、楽器を録音した音で比較するようにしています。
    つまり比較方法は、機器同士のA、B比較ではなく、Aと生音、Bと生音の比較になります。

    一般の方は、この比較は無理ですが、方法がない訳ではありません。
    KO球氏が実践している、Aと生録音源、Bと生録音源の比較です。
    この方法では、生録音の音がどれだけ正確に出せるかが評価のポイントとなり、嗜好による不公平がありません。つまり、素人レベルの、音を好き嫌いでジャッジするブラインドテストは意味をなさない事が実証されます。


    今回のAfterlifeと言うアーティストの楽曲は、とても再生が難しい楽曲の一つですが、これも現場のエンジニアさんから「徹音さん、近々に空気録音するんでしょ。」と嬉しそうな爽やかな顔でオススメされました。
    そう、空気録音のスキルを試されているんですよ。しかし、これも遊び気分で楽しんでいます。


    KO球氏が、もはや一昔前のLS-20Mで空気録音しても、正しい方向で収音する事は不可能ではなく、逆に可能と言う事が言えますので、機器の話しの前にスキルは大切という話です。


    ここで、余談ですが、少し告知をしたいと思います。

    昨年からKO球氏との間で、次期kodama-sspについての打ち合わせをしてきました。

    それは、徹音工房の全てのラインナップの音の底上げをした為に、旧タイプの音がランク下げになってしまい、その対処として、次期kodama-sspのグレードアップを図る計画の打ち合わせです。

    KO球氏本人の希望で、パワード・スタジオモニターの使いこなしが納得出来るレベルにまで達したのち導入しましょうと言う話しで、徹音工房でも準備を進めています。

    次期kodama-ssp(機種名の変更有)導入後は、KO球氏のパワード・スタジオモニターの音が今以上に良くなりますから、空気録音の音の向上も期待が出来ます。


    今回の徹音工房スタジオのYouTube動画を視聴して頂き、ありがとうございます。

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    1. >「録音を制する者は、正しい音を制する事が出来る」

      私は過去のブログで
      「生録音を制する者が再生音を制す」
      と書きましたが、本質的な意味は同じと考えていいでしょうか?
      もっともプロの現場での言葉ともなると、その重みや説得力は、私のとは比較になりませんが(汗)。

      <参照>
      2018年5月31日木曜日
      https://ko9mimi.blogspot.com/2018/05/blog-post_87.html


      オーディオマニアの間にも少しずつ空気録音が浸透してきているとは思いますが、まだまだおまけ趣味程度の認識にとどまっているように感じます。

      しかし、そのおまけ趣味にこそ、上等な再生音への近道が隠されている事に気付いた人は、徹音さんや私のように、真剣に遊んで楽しんでいるのではないでしょうか?

      録音したものは聴かなければ結果がわかりません。
      聴くという過程においても、正しく再生しなければ本来のデータの音は聴けません。

      この当たり前の一連の流れこそが、近道だと考えています。

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