2022年7月16日土曜日

空気録音には音の聴き方のヒントが隠されている

空気録音には、元音源には含まれていない様々な情報が記録されています。それは機械ノイズであったり、部屋の響きであったり、SPの癖であったり・・・。

例えば機械ノイズが多い場合、空気録音現場での実音と、録音時に加わる機械ノイズを区別して聴く必要があります。この意味は誰でも理解できると思いますが、これは私が以前から何度かブログに書いている「音色と音質を聴き分ける」という作業の初歩の初歩になります。これを突き詰めていくと、音色と音質の本質が理解できるようになり、徹音さんがコメント欄に書いた「音色の統一を重要視している」という言葉にも素直に頷く事が出来るようになると思います。

このことが理解できていないと、”もっと低音が~”とか、”もっと高音が~”とか、変な方向で競い始めたり、刺激を求める傾向に陥ったりしがちです。この手の話も以前のブログで確か書いてますね。

全ては音の聴き方のスキルの差が大元にあるんです。しかし老化で耳の感度が悪くなれば、もうどうしようもありませんから、そうなったら自分の耳が欲しがる音色に仕上げるしかありません。他人の耳にはどんな変なバランスに聴こえようが、そんなの関係ねぇ!です。

もちろんそのような空気録音を耳の感度が正常な人が聴いたら(再生音も正常と仮定しての話)、それらを見透かされるのは当然で、私(57歳)も含めて空気録音をされる方は覚悟しておきましょう(汗)。

老化に伴う耳の感度の低下は、ほとんどの人は避けられないので致し方ありません。ただそうなってしまった時でも、せめて真っ当な再生音をダメな音と勘違いして否定してしまわないように(これ、恥ずかしいです!)、最低限の音聴きのスキルだけは身につけておいたほうがいいだろうというのが私の考えです。

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