な、な、なんと、今回の空気録音は、マイクロフォンにTASCAM ( タスカム ) のTM-80B、USBオーディオインターフェイスにBEHRINGER ( ベリンガー )の UMC204HD(※内蔵マイクプリアンプ使用)が使われています!
TM-80Bの販売価格は1本5千円くらい、UMC204HDは1万3千円くらい。マイクは2本必要ですから1万円として、合計で2万3千円くらいですよ。
この価格帯のマイクとUSBオーディオインターフェイスでこの音が録れるんですね!
深々とした低音、こんな低音を録りたいのに録れないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか?・・ていうか、結構このようなセットで空気録音してる人多いと思うんですけど、このレベルの音で録ってる人は知りません。
何が違うんでしょうか?やっぱり録音機であるPCの差でしょうか???
ちょっと格の差を見せつけられたと感じるのは私だけでしょうか?
今回、YouTube動画の【徹音の音シリーズ】の空気録音に採用した楽曲の紹介です。
返信削除●YouTube動画:徹音の音20220708 01
・アーティスト:Koan
・アルバム:When The Silence Is...
・トラック:02 Selena's Song (Blue Mix)
●仕様
※詳しい使用機器は、YouTubeへ入り、説明欄をご覧下さい。
・媒体形式:ストリーミング再生 (Amazon music)
・リッピングツール:-
・再生機器:TetsuOto DAW-ProAudio PC Tower Reference V4 Studio(Revision 15・Prototype)
・再生時サンプリング:16Bit-44.1kHz(-形式)
・再生ツール:Amazon music
・録音機器:TetsuOto DAW-ProAudio PC Middle Reference V4 Basic (Revision 15・Prototype)+ BEHRINGER UMC204HD (USBオーディオインターフェイス)
・録音時サンプリング:24Bit-192kHz(BWF形式)
・録音編集ツール:非公開
※BWF形式とは、プロ向け環境で使用するWAV形式の拡張形式です。
※ご視聴の際、ヘッドフォンでお聴き下さい。
※著作権絡みでブロックされる場合があり、その為に再生が出来ない等が発生するかも知れませんが、その場合は状況次第で速やかに楽曲の変更、差し替えを行う場合があります。
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徹音のボヤキ
今回のお題は「空気録音には高額な録音機器を使わないとダメなのか?」です。
本題に入る前に・・・
一番音を知っているのは、プロのレコーディングエンジニアですが、この方達の存在なくして、市販の媒体制作は出来ません。
録音に無知な方ほど短絡的に、録音媒体の音は生の音には敵わないとか、故に空気録音も意味がないと切り捨てる方がいます。
確かにお粗末な録音では、やる意味も、意義も薄れますし、それにただの自慢&自己満目的な空気録音では、YouTubeの視聴者にとれば興味はあっても、参考にならない、参考にしないほうがいい媒体となり、あらぬ誤解を生む元凶にもなり兼ねません。
そんな中、空気録音で一つの疑問が湧いていました。
それはネット上で、低音が録れないから高額なマイクロフォンが欲しいと言う話しをあちこちで見かけた事がきっかけでした。
空気録音の一つの失敗例として、録音機に歩調を合わせる事もせず、低音が録れないからといって、再生音を爆音にしたところで何一つ解決になっていない事が多く、そして次に目を向ける所が、高額なマイクロフォンだったらと言う安易な考えです。
じゃあ高額なマイクロフォンでしか低音が録れないのかと言うと、私も録音スタジオへ行き確認をしますが、それは違うと言うしかありません。
そこで一つの試みを行いました。
エントリークラスのロープライス録音機類ではダメなのかと言う疑問に対して、参考になる例を示せればと考えました。
それがこの安価なUSBオーディオインターフェースユニットとマイクロフォンの組み合わせです。
これらを調達して空気録音をしたところ、最初は人柱的に詰んだかなと思いましたが、3日程のエージング期間で真っ当な音になり始めました。
これならイケると空気録音をやってみると、低域が深々とした鳴り方で録音が出来るようになりました。
このロープライスモデルの寄せ集め的組み合わせで、下手なハンディレコーダーよりまともに録れる事が確認出来ました。
低音不足で空気録音がまともに出来ないと悩みを抱える音キチマニアの皆さんの参考になれば幸いです。
今回録音機として使用したPCは、徹音工房のミドルリファレンスです。ミドルリファレンスは、タワーリファレンスの弟分になります。
タワーリファレンスの位置付けは、レコーディングスタジオ向けであり、このミドルリファレンスの位置付けは、宅録スタジオ向けのプロ仕様の徹音PCになります。
徹音工房スタジオチャンネルの各動画内にある説明欄に詳しく使用機器が書いていますので確認して下さい。
ベリンガーはミキサー等が有名で、プロの世界でも使われているメーカですが、USBオーディオインターフェースユニットが、最近とてもリーズナブルな価格で販売されています。
マイクロフォンには、タスカムのTM-80Bをチョイスしました。ラージ系のマイクヘッドが搭載されていますので、低音側の音も収音しやすくなっています。
とはいえ、空気録音の正確な録り方は、きちんとマイキングをやると言うことに尽きます。
いくら低音を録りたいからと言って、ウーハーにマイクロフォンを近付けても、今度は高音側が録れなくなりますので、その塩梅は簡単ではありません。
ここは経験値が全てです。
今私は、時間を見付けては現場に出向き、空気録音のノウハウを高める為に勉強しています。
これは一般の方では無理な事ですが、このような仕事をしていますと幸いにしてその機会が得られます。
また、空気録音だけで音評価、確認が出来ないと言う方もおられますが、これは完全否定します。
KO球氏が徹音PCを導入した頃、私も空気録音を始めました。
この頃から空気録音だけで、音評価、確認を試みて、実際にそれは可能と言う所まで行き付きました。
お互いが空気録音のノウハウを高め、音の擦り合わせを繰り返し行ってきた実証実験の結果です。
ただ、この事が全ての方に通用するのかは、何とも言えないと思います。その理由は音の聴き方にあります。
”どうだ俺様のシステムは凄いだろ”ってやっている音キチマニアのうちは、全て大切な所の音が聴けていないと感じます。
自己満だけの空気録音はネタとしては面白いとは思いますが、世の中ネタだけで聴いている人ばかりではありませんから・・・。
今回の楽曲の選曲について話します。
アーティストは、Koanです。
Amazon musicからストリーミング再生で空気録音をやりました。
低音系のベースが格好良く、変化球的な難しい楽曲も必要と考え、この楽曲にしました。
空気録音の音を聴くと、少し霞の入ったような音がしています。ここでおそらく間違いを犯すと言う地雷が隠されています。
この空気録音の霞は、ロープライスな機器の性能の悪さから来る音の霞ではありません。楽曲媒体制作時点での音であり、つまりそれだけ正しく空気録音がされている証拠です。
このような事も空気録音で確認する事が出来ますから、シビアに音確認は可能な話しで、現場のスタジオさんと、KO球氏にも確認をしましたが、全て合致していました。
下手な共鳴管を利用したスピーカーだと、おそらく箱内で、バタバタとなり始める位に暴れが起こる複雑な低音をしていますので、自作スピーカーの低音チェックにはとても良いと思います。
おそらく単純なベースライン、複雑な音が入っていない音が空気録音で重宝されるのは、そのスピーカーのボロが露呈しないからだと思います。
前回の空気録音でも話しましたが、低音のエネルギー成分が多く、ウーハー帯域の領域がきちんと再生されないと、量感主体の曖昧な音になるかと思います。
今回の空気録音でも、その音が量感ではなく、エネルギー感として聴けるのではないかと思います。
今回の徹音工房スタジオのYouTube動画を視聴して頂き、ありがとうございます。
参考にならない、むしろ参考にしてはいけない空気録音も多々ある中で、徹音さんの空気録音は貴重な資料ともなりうるレベルの空気録音と思います。
削除身銭を切って、わざわざ落とさなくてもいいレベルに降りてきての実験に感謝です。
訂正箇所があるので訂正します。
削除楽曲紹介のYouTube動画の日付が前回のままでしたので、ここで訂正します。
誤)徹音の音20220708 01
↓
正)徹音の音20220803 01
大変申し訳ございませんでした。