空気録音を行うと、必ずその録音を聴いて音を確かめると思います。
このように、録音して”ハイッおしまい”とはならないところに、空気録音の有用性があります。
空気録音への関心は、録音の理解、音聴きのスキルアップ、録音技術の向上、そして最終的には再生音に反映されます。
自分自身で行った録音物を聴くことで、良い再生音とは?の前に、良い録音とは?の疑問に考えを巡らせるからです。
下手に録れば実音のように聴こえるはずもなく、しかしもしそのような録音が実音に化けてしまえば再生音に問題があることになります。
このような経験を通して、媒体の再生がオーディオであるという当たり前なことも再認識します。
では媒体をどのような考えのもと再生させればいいのか?
考えは人それぞれだとしても、そこに録音に関する知識が多少でもある人と、全く無関心な人とでは、音聴きのスキルの差は開く一方です。
誤解のないように書きますが、録音に無関心な人というのは、空気録音をしない人ということではありません。空気録音をしている人の中にも、ほとんど無関心な人もいます。
もう一つ加えると、高価な録音機材を使ってるから真剣で、安い機材しか使ってないから無関心とか、そんな話でもありません。
要は空気録音の音を聴いて、問題があれば解決のために工夫する。この単純なサイクルをどれだけ重ねていけるかが、音聴きスキルの差になるんです。
何回空気録音しても成長しない人がいるとしたら、たぶん自分の空気録音をちゃんと聴いてない、もしくは聴けていない可能性が大いにあると思います(実は私もその一人かもしれません・・・ヘッドフォンの側圧が苦痛なもんで・・・汗)。
例えばベースがブンブン鳴っているところにボーカルが入ってきて歪に気付くなんてことよくありますよね。そんな時、どうすれば解決できるかなと、誰でも考えるでしょ。放置して空気録音を続行しても一向にかまいませんが、ビブラートとかハスキーな声だなぁなんて、本人が本当の原因に気付いていないとしたら、それは問題だという話です。付帯音で暴れまくっている音が好きならそれもいいですが、気付かないのはマズイんじゃないの?ということです。
空気録音を通して、それらを解決できる音聴きのスキルを身につけましょう!
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