2018年3月5日月曜日

小さいは大きい

皆さんは100メートルを何秒で走れますか?

0.01秒はとても短い時間ですがオリンピックに出場するような短距離走者にとっては大きな価値を持つであろうことくらいは短距離走に無知な私でも想像がつきます。

走者は0.01秒縮めるのに、どれだけの努力をしているのでしょうか?私は知る由もありませんが、わずかな差が大きいことって、オーディオにもありますよね。

例えばスピーカーの場合、ダクト等による音の遅延やユニット間の発音タイミングなども時間にすればわずかです。
アンプやケーブルの違いで音が変わる変わらないといった議論が巻き起こる場合も、わずかな差が起因しているのだと思います。
ところでオーディオの場合、その小さな差や違いがあった場合、その本質(振れの方向)こそが重要になってきます。

素人の単純な考えですが、100メートル走はタイムを縮めることが目的で、そのために基礎トレーニングに励んだり、フォームを研究したりして、その結果としてタイムが縮まれば進化したといえるのだと思います。

一方オーディオに関しては、音の差や違いが本当のところの進化なのか判然としないことが多々あります。
理由は、目的(例えば忠実度)や達成地点(例えば忠実度に対する達成率)がハッキリしていなかったり、そもそも目的が多様(嗜好)だからです。なので同年代の機器であっても、値段と音との序列が整っていないと感じる(人の嗜好が介入する)ケースが当たり前のようにでてきます。


どんな分野でも求道者ともなれば、細部へのこだわりが大きな意味や価値を持ってきたりします。
オーディオも同じで、わずかな音の差や違いを軽視することできません(もちろん全体像も大切です)。

物の値段は、物量、生産台数、手間暇、需要と供給、利益率などで決まってきますが、オーディオ機器であるならば、音の進化に対する製品の価格差であることが望ましいと思いますが、価格差には音以外の様々な要素や理由があるので、そう単純ではありません。

その為、値段の差の割には音の差が少ないと感じることもままありますが、技術の向上による機器の完成度が高まるほどに更なる進化は難しくなり、0.01秒と同じように大変な労力が必要になるのでしょう私もSPを作るので、素人でもある程度は理解できます。
ただし、手あたり次第に音の変化を喜んでいるだけでは、それは節操がないだけで、はたしてその差や違い目的に即した正当な進化であるのか?の検証が必要です。

結局のところ、”音の聴き方”が肝になってきます。



とても難しいことですが、


皆さんは正当な進化を聴きとることができますか?



大いに悩もうではありませんか!

耳が正常なうちは・・・(汗)。


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