2023年7月8日土曜日

空気録音の評価基準

 今更ながら おさらいとして、一般的な空気録音の完成度の評価基準は、実音に対する忠実度で判断します。

実音とはすなわち再生音の音色音場の構図です。

再生音の音色を正確に録るには、録音機材に特徴的な音色が無いこと、ワイドレンジであること、音質が高いことの他、SPの音の全貌が収録できる位置にマイクを置くことが必要です。

音場の構図を録るには、マイクをリスニングポイント付近に置けば部屋の音は嫌でも入ってきますので、あとはSPに対しての適切なLとRのマイク間隔や向きを合わせ込むことが必要です。

このようなことから、マイクなどの録音機を見れば音色に対する意識が、マイキングを見れば音場の構図に対する意識が伺い知れるというものです。ただ素人が空気録音の為に何本もマイクを買って試すのは稀でしょうから、現実には手元にある物で工夫や対処することになろうかと思います。

じゃぁ、何ができるのかということになりますが、録音機の適切な使い方とマイキングということになります。

録音機には取説がありますが、空気録音のマイキングに関しては手解きなど書いていませんから地道に詰めるしかありません。

では、マイキングの い・ろ・は とは?と、話がどんどん深く進んでいくことになりますが、ステレオ感(モノラル感)、L/Rのクロストーク、音像定位を実音を基準にして合わせ込むように調整します。

じゃぁ、ステレオ感を出すには・・・適切なクロストークとは・・・音像定位に関しての問題点となることにはどんなことがある・・・い・ろ・は は基本であり、”に・ほ・へ・と” と、どんどん深く続いていきます。

優れた空気録音とは?という問いかけをしながら録ったり聴いたりすることで、”に・ほ・へ・と” と、理解も深まり評価基準も定まってくるものと考えています。

3 件のコメント:

  1. 通りすがり2023年7月11日 11:46

    昨今ツイッターなどSNSなどで流行りだした空気録音と言う文化の「空気」と言う言葉は「雰囲気」と言う意味合いがあるので部屋の様子を撮ることも重要かと思われますが、その辺りはどうお考えでしょうか。

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    1. 通りすがりさん、コメントありがとうございます。

      私も過去に、以下の日記で同様な意見を書いています。

      https://ko9mimi.blogspot.com/2022/11/blog-post_9.html

      ”空気録音とは、よく言う「空気を読め」の空気、つまり”場の雰囲気”という意味での空気であると、自分勝手な解釈をしています。”場の雰囲気”とはズバリ、オーディオ装置の置いてある部屋の雰囲気のことだと考えると辻褄も合いますし、実に気の利いた言い表し方だと感心します。”

      上記のような本来の空気録音の目的に加えて、SPの音だけを記録に残すという録り方も、空気録音の可能性といいますか、活用方法の一つとも個人的には考えています。

      目的に応じた録り方を行う必要もあり、なかなか奥深くて面白いです。

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    2. <追記>部屋の写真や映像を撮ることと、部屋の音を録ることは別と考えています。

      部屋の画像と音、または映像と音とを組み合わせた方が、視聴の際にはイメージしやすいとは思いますが、画のイメージが先行しすぎてもよくないとも考えられますし、ここは難しいところです。

      市販CDなどでも録音現場の写真が付いた物や無い物が混在していますが、よく、よい録音は目の前に情景が浮かび上がるようだと表現することから、一般的な空気録音もそのように録ることが理想なのかと考えます。そう考えると、画が音を補足する役目を果たすのであれば、無い方が良いように思ったりします。

      私の場合、空気録音は部屋の音の記録、SPの音の記録という意味合いが強いので、音だけで伝わる空気録音が出来るようになるまでスキルを高めることが当面の目標でしょうか。

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