2016年12月16日金曜日

音の聴き方入門~13~


”1~12”までは、聴き方の”考え方”を中心に書いてきました。”13”からは、具体的な”音の聴き方”に入ります。
・・・とは言いましても、基本的にはATH-M50xと”聴き比べるだけ”なので難しいこともありません。ですからこれから先は、補足的な解説や注意事項を書いていこうと思います。


バランスを聴き取ろう

再生可能帯域での、バランス(凹凸や傾斜)を確認しましょう。
オーディオチェック用CDと測定器があると便利ですが、測定器は信号音と付帯音の区別ができないので、必ず耳でも確認します。

市販音楽ソフトでも確認は可能です。むしろ信号音だけでは不十分ですから、実際に楽曲でも確認します。
様々なジャンルから楽曲をランダムに選んで、再生音のバランス傾向を聴いてみましょう。

ランダムに曲を選ぶ理由ですが、オーディオマニアは自分のシステムとの相性でソフトを選ぶ技術を身につけてしまっており、そのようなソフトだけでは公正さに欠けた検証になるからです。また、曲選びは高音質ソフトである必要はありません。むしろナローレンジの楽曲で聴いたほうが、音楽の大切な帯域のバランス確認には適しています。

ワイドレンジ楽曲を使用したバランス確認には注意が必要です。
例えば、楽曲の低域の中心が30Hzだった場合、SPシステムのダクト等に30Hzの共振があったりすると再生が可能ですが、問題は他の帯域も正確に出ているかどうかです。
ユニットの振幅で再生可能な帯域以外は、ダクト等の共振に依存するわけですが、それぞれが受け持つ帯域との繋がり具合の確認には適さない(分かり辛い)楽曲もあるということです。

0 件のコメント:

コメントを投稿