2017年7月1日土曜日

再生音の考え方~9~

現代の市販音楽ソースをスピーカーで再生して聴くうえで、一番不満(嫌)に感じることは何だろうか?

人それぞれだろうが・・・ Fレンジが狭いこと?Dレンジが狭いこと?音色が違うこと?音質が悪いこと?付帯音が多いこと?

昔ウォークマンを聴いていて、曲の速度が遅いことに気が付いた。修理に出して、回転系に使われているゴムの伸びが原因だと分かった。またある時には回転ムラが気になった。これは電池の消耗が原因だった(そんなことは皆知っている)。私の場合はこのように、音楽のリズムが大幅に崩れることが一番嫌な現象だ(付帯音が多いのも嫌だ・・)。

現在のデジタル再生では、このようなことはまず起こらないので、技術の進歩は素晴らしいと素直に思う。

ところがである!SPの箱の方式によっては、特定の帯域で、発音のタイミングが、ハッキリ聴き取れるほど大幅にズレる仕組みを持つ物が幾つか存在する(ひどい場合は複数帯域でズレる)。

この物理現象としてのタイミングズレを持つ方式は、欠陥としか言いようがないのだが、実用レベルまで欠陥を隠せる解決策があれば、ダメではない方式として使える。解決策がなければ、使えないダメな方式となる。もともとタイミングズレが起きない方式であれば”良い方式”だが、他の要素が実用レベルであることも必要であるから、現実的には何かをある程度は妥協せざるを得ないと思うので、結局ダメではない方式となるだろう。

いずれにしても、誰もがハッキリ聴き取れるほどのタイミングズレは、どんなに他の要素が優れていようとも容認できない致命的な欠点であると私は考える。

もちろん個人個人の感覚で許せる範囲のズレであれば実用できるわけだから、ズレに対する感覚は個人差が大きいのだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿