位相問題にルームチューンの話も交えて書いてきましたが、実はなんてことのない話なんですよ。
最初は付帯音を何とかしたくて色々試していたら、位相問題に気が付いて、それで気付いた時点から吸音中心で事を進めていったら付帯音が減り一つ一つの音に生気が宿り始めて実在感が増し、その音と音場が空間に立体的に浮かび上がるようになった。何のことはない、付帯音を吸音という手法で取り除く過程で、位相も正常化されていっただけなんですよ。
特別に位相対策を目的に何かを行ったわけではないんです。
強いて言うなら、位相という問題に気付けたところがよかった。
どこの時点で気付いたかというと、反射板を置いた際に現れた立体的音場とその広がりと音像定位。これが妙に面白かった。付帯音もマスキングしてくれるし、一石二鳥に思えました。
ただ広い音場とは裏腹に反射板が絡めとったように定位する音がある。しかもソースごとの変化が乏しい。特定のソースに限らずフワフワと浮遊する音もある。これは何かがおかしい。違和感を覚えて考えました。
そして位相問題に気付いた瞬間に、改善という扉が目の前に現れました。その扉を開けるか無視するか、開けたとしても反射か吸音かと、道が分かれていたりします。
結果として位相が整えばいいわけですから、方法は何でもいいんですよ。
反射板の種類によっても効果効能はピンキリでしょうし、そうなると一概に反射させるのが悪いとは言い切れないのではないかとも考えました。ただ私の経験上では、反射優先で位相が正常化される例を知りませんでしたので、反射板による改善策は一旦スパッと場外に放り出す決断を下しました。
吸音に方向転換をしたのはそれだけの理由で、ルームチューンのプロなら別の選択をした可能性だって充分に考えられます。
あとは資金との兼ね合いですかね。
ちなみに今回結果として掛った費用は、高く見積もって1万円くらいでしょうか?ただ吸音材は手元にあった物を使ったので、買い足した物といえば100円ショップの両面テープ数個だけですので、お金を掛けた感が全くありません(笑)。
ルームチューンの過程で位相の正常化という目的が加わったとはいえ、結局は最初に何とかしたいと考えていた付帯音対策をしただけという話でした。
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