2016年12月23日金曜日

音の聴き方入門~19~

生録音を制することこそ、オーディオを極める近道

オーディオは録音物(媒体)の再生技術です。ですから、録音という工程からは逃れられません。

録音の基本(シンセなどの例外もあります)は、マイクロフォンでの生音の収録です。

オーディオ装置から正しい音が出ているか否かの検証には、自分自身が録音現場で耳にした音を、そのまま収録(ワンポイント・ステレオマイク録音の限界はある)した生録音源の再生音が役立ちます。
自分の記憶と合致したATH-M50xの音を、SPの音と聴き比べるだけですから、正確な検証が可能です。

このような生録音源を、そのままの姿で再現できれば、再生音の完成形にグッと近づきます。


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 生録音のスキルが、自分の耳で聴いたように録れるレベルまで上がってくると、マイキングと再現される音場(空間の広さ・広がり方)や音像(位置・大きさ)との関連性の他、ありとあらゆることが見え始めてきます。その一つに特に重要なことがあるのですが、それも生録音の経験を積んでいくうちに、自然と理解でき、身に付くようになります。

この重要なスキルは、ある人達にとっては、あまりに当たり前で、また自然な感覚であるため、わざわざ言葉で説明することは滅多にありません。

しかしこの感覚がない人にとっては大きな謎です。いや、そもそも感覚がないのであれば謎にすらならないし、気付きもしないかもしれません。でも安心してください、実は誰でもこの感覚は持ってます。意識していないだけなのです。理解もそう難しくはありません(たぶん・・)。ただチョッと、ややこしいのです。それはオーディオが”再生音”だからです。

言葉では説明しにくいこの感覚は、単語としては簡単ですが、ことオーディオの音の表現に使われた場合、他の要素と混同したり履き違えたりしてしまいがちです。
ですので、「分かった気になっている」場合厄介なのです。
この”音の聴き方入門”は、結局無駄で必要の無いことと、私が結論付けている理由は、以前の日記で書いた通りです。(ずいぶん前ですね・・・)



文章を読んだだけでは、本当の理解は得られません。可能であるならば、正しい指導の下、自身で体験するのが一番望ましいのです。

自分で体験して、納得して、次に進むという自発的な流れが理想で、その手っ取り早い手段が、生録音です。

結局この感覚を身に付けられるかどうかは、己次第ということです。

さて、いったい何が理解できるようになり、身に付くというのでしょうか?
次回の最終回の一文に、そのヒントを書きます。

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